詩のみずうみ 

割り切れない気持ちを割り切らないまま表現します              ※無断転載、印刷配布おことわり © 環つやこ 2014

松田悠介さん講演会に行ってきました

 先日、松田悠介さんの講演会に行ってきました。

松田さんは現在、Teach for JapanのCEOを勤めておられ、日々、教育現場に優秀な教

師を育て、派遣するというお仕事をされています。現在のご活躍までの道のりをお

話しくださいました。

teachforjapan.org

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勉強ができなかった中学時代

今の松田さんは使命に燃えておられるので想像もつかないのですが、小学生の頃ずっと

いじめにあっていました。みんなと同じ中学へ行くのが嫌で、中学受験して入った中学

校でまたいじめにあい、音痴で視覚障害もあり、何の取り柄もないと自分で思いこむよ

うになっていました。

体はクラスで一番小さく、柔道部に入った友達から毎朝、新しく覚えた技を

かけられ嫌な思いをしていたのに、友達は誰一人助けてくれませんでした。

先生も気付かなかったし、当然、クラスメイトは先生に気付かれないように巧妙に

いじめていたので、とても辛かったそうです。

恩師との出会い

あるとき、恩師となる体育の先生に松田さんは出会います。体育のM先生が「おい、ど

うやったら強くなれるか、一緒に考えていこうぜ」と声を掛けてくれ、そこから松田さ

んは自ら運動生理学や栄養学を独学で学ぶようになりました。たとえば背を伸ばすには

どんな栄養が必要か、カルシウムとマグネシウムを一緒に摂るといい、それにはよし

「ココア」がいい!とわかると、毎日ココアを作って飲み、学校のトレーニングルーム

で早朝から体を鍛えるという徹底ぶり。面白いように背が高くなり、そのうちに、気付

いたらいじめられなくなっていたのでした。いつしか、嫌いだった体育でも活躍できる

ようになり、高校では陸上部の部長にもなりました。M先生との出会いがとても重要

で、大きく救われ、自立できるようになったことが、成功体験となったのでした。

目標が定まればまっしぐら

高校時代、松田さんは「教師になる」と決意してから、目標の大学が決まると一日に

何十時間も勉強するようになります。大学の学部選択や受験勉強が教育について考え

る良い機会になりました。最難関と言われるW大学某学部にも合格しましたが、あえて

本当に自分が学びたいことがある日本大学文理学部スポーツ学科へと進学しました。

 

がむしゃらに学び、教える場を友人と作った大学時代

ご両親の方針で、大学の学費はすべてアルバイトで賄い、ひとより多くの単位を取っ

てがむしゃらに勉強をしました。余計な飲み会には一切参加しませんでした。

大学4年の頃、陸上部の友人と母子家庭の子どもたちに勉強を教える会を作りました。

夢と目標が大事だと気づいていた松田さんは、「夢はなんだ?」と子どもに聞いても、

帰ってくるのは、冷めた言葉ばかりでした。そんなとき、ふと気づきました。

「夢を持たなきゃと、子供を責めて縛り付けてはいけない。子どもを叱るばかりでほめ

ていないと、子どもは本当の自分を見つけられない。なにをしている時がいちばん楽し

いのか、なにがいちばんうれしいのか、それが子どもの価値観に紐づいているのだか

ら、そこを刺激して、子どもの心のエンジンの初動をつけてやるのが、周囲の大人の役

割だ」

これは、ほとんどの親が勘違いしてしまっていることのような気がします。

私はとても胸が痛かった。頭のどこかでわかっていても、つい同級生との比較の中でし

か、子どもを見れなくなってしまっている自分がいます。親から「勉強しなさい」と言

われるのが嫌で猛烈に反発していたのに、大人になった私はその嫌だった自分の親と同

じようなことを言ってしまっています・・・。

 

ハーバード教育大学院へ進学、そしてNPO設立

学校を作りたいと思うようになっていた松田さんは、本格的に学校のマネジメントと

リーダーシップを学ぼうと考えるようになっていました。日本の大学でこれらを学べる

ところがなく、アメリカの大学院へ進学されました。松田さんにはハーバード教育大学

院で学びたいこと、かなえたいこと、「志」がはっきりとしていたので、エッセイが高

く評価されました。そのエッセイの一部が下記の松田さんのブログで読めます。

LIFE IS EDUCATION ~体育教師留学奮闘記~ Harvard Graduate School of Education 出願完了

 

 

高校時代、成績の良かった同級生はいわゆる一流大学へ進学し、大手企業に就職します

が、同窓会に行くとなぜかみんな「やりたいことができない」と愚痴をこぼしているそ

うです。周囲の大人や世間の価値観を信じてしまい、そのレールに乗ることに一生懸命

で、本当にたいせつな価値観を大切にできていないなと感じると話されていました。

 

いじめられていたのではないのですが、私も高校生の頃、不安定な同級生にある誤解か

ら、ずっといやがらせに遭っていました。進学校に通っていたので、周囲は受験勉強一

色で、だれにも相談できず、学校での私の様子を心配した当時の担任に「昼休憩に

ちょっとこい!!!」と、強い口調で呼び出されたため、現実を受け止めるだけで、

日々生きていくだけで精いっぱいだった私は、完全に助けを失ってしまいました。その

昼休憩、私は担任のところにいって、助けを求めるべきでした・・・。その話はまた、

いつか・・・。

 

松田さん、あなたは光を見つけたのですね。感動しました。この講演会をきくことがで

きて、本当によかったです。私も、夢がありますよ。松田さんを見習って、子どものこ

とをひどく心配する前に、私が夢を実現したいと思いました。

 


ゆず「ヒカレ」 - YouTube

 

土の中の声を聴く

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時に無性に言葉を綴りたくなる。

今朝もそうだった。

稚拙ながらも短い詩を気の向くままに書く。

今朝は、リゲティの音楽が私に寄り添ってくれた。

壊れそうになる、私の心のそばにいてくれた。

私の心の傾きのままに寄り添い、傾き、歪み、軋み、叫んでくれた。

言葉にならないリゲティ―の音、声。

キューブリック監督「2001年宇宙の旅」で使用され有名になった

リゲティの「永遠の光」


永遠の光 リゲティ - YouTube

 

永遠の光

リゲティの楽譜から 立ちあがる

土の中の人々の

折り重なり突き抜ける痛み

叫びと怒りと憎しみと

光に手を伸ばす祈りと

やがて水晶色

硬質の光に還る

おびただしく流血する魂の

救済     環つやこ©2015

 

映画監督 河瀨直美さんの言葉

 

私たちは心のなかを、言葉を使って表現するけれど、心が百パーセント伝わることはない。伝え方の技術がある人とない人がいて、それによって見え方が変わってくる。みんなに受け止められるかどうかということね。技術がない人は、想いを伝えられないまま土に戻っていく。私はその、土のなかの人の言葉を伝えたい。

ドリアン助川 著『プチ革命 言葉の森を育てよう』 映画監督河瀨直美さんとの対談より引用

 

 

作曲家 西村朗さんがパーソナリティのNHK-FM「現代の音楽」で

今月はリゲティの特集をしています。放送は日曜日朝8時10分~9時。

 

11月29日は我らが三善晃さんの特集です。

www4.nhk.or.jp

 

ぼくらはみんな生きている

先日、ふと感じることがあったので、ちょっと書いてみます。

 

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友だちが、リフレクソロジーの学校に通っていた頃、「卒業試験のために足つぼマッ

サージをさせてほしい」とメールがあったので、彼女のうちへと出かけて行きました。

 

とても個性的な女性だけど内にやさしさを秘め、でもすごく不器用な彼女・・・。

彼女はあるときから動物を保護して飼うということを始め、部屋の中はインコが数羽と

プードルが二匹いました。一匹のプードルはペットショップで買ってきたそうですが、

もう一匹は保護犬でした。動物保護活動を続けているNPO団体がとある悪質業者に立

ち入り保護し、ケアをして卒業した犬ということで、

お部屋には「卒業証書 よっちゃん」という立派な証書がありました。

 

よっちゃんはその悲しい生い立ちからか、サークルの一番奥にいつもいて、私が手を差

し伸べても、まったく寄って来てはくれませんでした。もう一匹のプードルの方は人懐

こく、ぴょんぴょんと跳ねていましたが、その間もずっとよっちゃんはサークルの奥で

まあるく伏せたままでした。

 

なぜか私はよっちゃんのことがずっと気がかりで、彼女から連絡を受けてから、伺う

日まで、ずっとよっちゃんをお散歩に連れて行ってあげたいなと思っていました。

当日の朝は、動画投稿サイトでペットマッサージの仕方を見たりして、よっちゃんの

心の傷が少しでも癒えてくれるといいなと思っていました。

 

そうして、彼女の部屋を訪れてみると、よっちゃんがめずらしく元気そうにわんわんと

吠えていました。

「なんだか、よっちゃんが今日は朝からへんなのよ。お散歩連れて行って!ってリード

を持ってくるの」

その時は、そんなこともあるのかなと思いました。

 

彼女はタオルとジェルを取り出して、テキストを見ながら私の足を

マッサージしてくれました。「あら、目とあたまが疲れているよ」と言われ、パソコン

の見すぎだとすぐに悟られやしないかとどきどき。あまりの気持ちよさにホンワカ眠い

気持ちになっていると、不思議なことにインコたちも犬たちもさっきまで騒がしかった

のに、彼女以外みんなで眠りこけてしまったのでした。

 

動物は大好きですがアレルギー体質のため、飼ったことがありません。

けれども、この時に経験したことでたくさんのことを教えてもらった気がしています。

 

私がお散歩に連れて行ってあげたいなという気持ちを、時空も超えてもうわかっていた

よっちゃん。眠たくて気持ちいいという気持ちに共感して一緒に眠ってしまったインコ

や犬たち。きっと、動物は言葉が話せないから、それ以上に人間が太古に失ってしまっ

た感覚を強く持ち続けて、人間以上に気持ちを読み取るのだろうということを感じまし

た。ほんとうにすごいことですね。

 

人間と動物、植物・・・。

まったく別々に生きているんじゃないんですね。

互いに響き合いながら生きているんですね。

動物たちはこんなに私の気持ちを分かっていてくれるのだから、

一方通行ではなく、互いに心通わせながら生きていきたいです。

 

「ぼくらはみんな生きている」

アンパンマンをお書きになったやなせたかしさんが書かれた詩を想います。

 

先日の長瀞への旅でお猿さんと出会ったときに感じたことが詩に結晶しましたので、

こちらに書き残しておきます。

 

動物さんたち、ありがとうございます。

これからもいろんなこと、私たちに教えてくださいね。

 

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